【現物資産は金以外にもある】円安でロレックスはどうなる?

現在、世界中でインフレ(物価上昇)が進行しています。
株や債権以外の投資手段として現物資産(実物資産)という選択肢が注目されています。
本記事では円安の今、現物資産としてロレックスをはじめとした高級時計はどのような価値を見出されているのかをご紹介します。

現物資産投資に興味をお持ちの方にはオススメの記事となっております。
【結論】円安でロレックスはどうなる?
- コロナショックから実物資産の価値は高騰傾向にある。
- 大幅な円安後はロレックスなどの時計は日本円換算で、さらに高くなる可能性がある。
経済から見る高級時計相場

高級時計は右肩上がりに上昇
コロナになってから早2年、経済活動に大幅な制限が強いられました。
政府はお金をばら撒き、金融緩和を図ります。
株式相場も最高値を更新したと共に、不動産・アート等といった実物資産も大きく高騰しました。
元々、高級時計相場は年々価値の上昇が見られましたが、2020年初頭から更に相場の上昇が加速しました。


筆者は、2019年にロイヤルオークを購入し、持っておくことでそれなりの資産価値上昇の恩恵を得ることができました。
インフレ=お金の価値の下落
基軸通貨はUSドルであり、高級時計とUSドル相場には重要な関係性がある。
- USドル換算で時計の価格は上昇している。
- 円安の影響により日本円換算だともっと上昇している。
ロレックスのデイトナを例にみてみましょう。
2008年(リーマンショック) | 10000ドル | 80万円 |
2012年(アベノミクス政策) | 11000-12000ドル | 150-160万円 |
1.1-1.2倍 | 約2倍 |
ロレックスデイトナは2008年のリーマンショック後は10000ドル前後(日本円換算で80万円)でしたが、その後2012年には海外では景気も回復基調となり11000ー12000ドルとなりました。日本もアベノミクス政策により120円前後と円安となっています。
そのため、日本円換算では150から160万となる大幅な値上げとなってしましました。
日本に住んでいる以上、日本円建てでの価格変動を中心に見てしまうため注意が必要です。
時計の相場と為替の関係について
時計は価格が上がった?下がった?と言われているが、日本円換算では実際の価値はわかりません。
100万円が90万円になった場合、単純に値下がりしたと考えるのではなく日本円の価値が上昇したともとれます。
高級時計の相場は世界相場でありU Sドルを基軸に相場ができています。ロレックスなどの換金率の高い時計は、世界中でその資産価値を認められており、高級時計を保有するということはUSドル現金を保有している状況に近いこととなります。
- 時価100万の時計があったとします。110円から100円になった場合(円高になった)
- 時価が92万円前後に下がってゆく。
時計相場は為替相場が変動してから2ヶ月から6ヶ月程度遅れると言われています。
急円高の場合、遅れて時計の日本円価格が下がるため売り時となり、急円安に大きく触れれば、遅れて日本円価格の上昇が見込めるため、買い時となるという事になります。
腕時計は実物資産として優秀なのか?

腕時計の購入は消費ではなく相対取引!
高級時計(特にロレックス)は美術品、金などと同様に世界で価値を認められています。そのため世界の基軸通貨であるUSドル建て評価とする事が現実的と言われています。
日本円よりも高級時計の方が価値の安定性がある?
高級時計を持つ(≒ドルを持つ)ことは資産分散の効果がありつつ、高級時計を楽しむこともできるといったメリットがあります。その反面、盗難・紛失・破損による資産価値がなくなるというリスクもあります。
ただし、USドルは金融資産であり金利のつく通貨ですが、実物資産にはそもそも金利がつかないという違いがあります。

今、まさに円安(円の価値が下がっている)状況下で、日本円だけを持っているということがリスクとなる時代となってしまいました。
- 世界で価値が認められ、換金性に優れているのは現状日本円よりも高級時計(≒USドル)
結論:ドル建て資産である高級腕時計は、為替の影響を受けるが、他の実物資産と同様に資産価値を認識され始めている。
日本円は安定資産という幻想?
資産価値のあるものを買えば、それは消費とならない!
- お金を消費することと実物資産に換金することは別物。
- 浪費と消費は別物。
世界的に紙幣を発行しているという現状、お金の総量が増えればお金の価値は下がります。
日本は珍しい30年以上物価が上がらない国でありましたが、ついに物価高の時代となってしまいました。日本円の価値が今後下がり続け、物価が上がってしまっては本末転倒です。
10年前にロレックスを買っていたら?
約10年前、ロレックスの急騰が起こる前のデイトナ黒(116520)は約127万円で買うことができました。それが現在の相場では350万円は出さないと買えない状況となっています。
デイトナだけでなく、パテックフィリップやオーデマピゲなどの資産価値が高いとされる時計は、他にも数多く存在します。資産価値の高い物さえ選べば、高級時計を買う≒資産防衛の手段となることがわかります。
日本円だけを貯金しているという状態は一見、安全に見えて世界的な視野ではリスクがあることが意識されてきています。そのために、世界的に価値が認められており、上手くいけば価値の上昇が見込める(価値も落ちにくい)ロレックスなどの高級腕時計を資産として持っておくことは有用なのかも知れません。

私も2010年代にサブマリーナーを購入し、現在もその価値は落ちていません。
結論
- ロレックスなどの実物資産は、為替の影響を受ける。急円安後には数ヶ月で値段が上がる可能性もある。
- 金以外の実物資産として、ロレックスをはじめとする高級時計は世界的に価値が認められている。
- 価値は、USドルを基軸と考えるべきであり、現状の日本円よりも価値が安定している。
- 資産価値が下がらない腕時計を購入するという行為は、消費ではなく相対取引に近い。
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